運動音痴のサッカー好きが大人になったら

かろうじて小学校はサッカー部。その後は文化部だった運動音痴が、それでもオタク的なサッカー好きに成長して、フットサル、息子の所属するスポーツ少年団でパパさんコーチをこなす奮闘記

ハッピーエンド

昨日は、うちの部署でアシスタントをしてくれていた派遣の女性が最終日でした。

3年ちょっと働いてくれました。
派遣の制度っていうのはよく判らんけど、本当は満3年まで? 派遣会社の正社員になること?でそこからの延長。
僕らも、もっともっと一緒に働いていたかったけれど、子供ができたということで、めでたく退社となりました。

一番僕が良く絡んでいたということもあって、最後の花束贈呈は僕が。
急に上司から一言添えて、なんて言われて、そんなつもりは全然なかったから準備していなくて、でも、そこでありきたりな言葉じゃ申し訳ないと思って、彼女のどこが凄かったのかな、って考えて。

距離感が凄く良かったなぁ、って。

派遣さんなんだけど、なんだろう、自分の仕事をやり切ろう、っていうのをすごく感じさせてくれて。色々やってくれるもんだから、結果的に当初お願いしようとしてくれたこと以上に頼んでしまったけれど、嫌な顔せず、全部こなしてくれて。仕事も丁寧で、僕らに迷惑かけないように、っていう責任感も感じられて。
でも、一線を越えないというか、自分では判断できないだとか、なんかおかしいな、っていうときはきちんと仕事を止めて、僕らに連絡してくれて。仕事をお願いしても、判らないところがあれば、ちゃんと申し出てくれて。
この子だったら間違いがないな。何お願いしても、安心して任せられるな。そんな風に信頼させてくれる人だった。

そんなことを言ったら、彼女、泣いていました。

仕事では何人か泣かせていますが(爆)、嬉し涙を流させたのは、妻に次いで二人目です。

彼女は派遣さんとして、色々な仕事をしてきて、最終的にはその仕事が嫌で辞めてきたらしいんだけど、その中で、ここの職場はすごく楽しかった、こんな気持ちになれたのは初めてだったと感謝された。

よくわかんないや、仕事って。
会社に利益をもたらしたら、何かをやり切ったら、周りから評価されたら。僕もそれなりにそういうのをこなしてきたけれど、達成感なんてまるで感じることもなく。
でも、こうやって人から感謝されて。もう僕にとっても初めての経験だったかもしれない。仕事していて、良かった、って素直に思えた。


なんかこうやって人のために何かするっていうこと、これまであまりしてこなかったけれど。
この年になってから、そういうことをするようになった。

コーチも、たぶんそうなんだよ。
別に感謝されたいとか、そういうのじゃなくて。
恩返しみたいなもの。自分が受けてきた恩を、与えてくれた人自身に返すことはできないけれど、じゃあ、その代わりに子供たちに。

卒団式は2回立ち会って。
低学年担当してるから、それこそ名前も覚えてないぐらいの希薄な関係性でしかなかったけれど、やっぱりグッとくるものがあって。

自分が教えていて、辞めていった子もいるし、今いる子が6年の最後まで居続けるっていうのは、きっとない。
家庭の事情、他に楽しいことが見つかった、自分の力が追い付かず諦めちゃう子も出てくるだろうし、もっと高いレベルでやりたいって子も出てくるだろう。

でも、僕らコーチは全員が最後までいてくれる、いたいと思わせるように指導して、サッカーの楽しさを伝えていかなきゃいけない。
このメンバーでハッピーエンド迎えられるように。

別れってのはもちろん悲しいものだけれど、それをぐっと心に残せるように、今頑張っていこう。