そういう現場を見つけた以上、怒るのが大人の務めだと思うので
この日の出来事書きます。
朝から昼まで市内の少年団が体育館に集まってのレクリエーション。
終了時に団員+引率者にお弁当が出た。
円形のプラスチック容器に、ご飯と焼きそばとから揚げ。大人が食べるには少ないけれど、3年生の長男が「ちょっと多かった」というぐらいなので、子供たちにとっては十分な量。
配られる前に、監督から「早く食べ終わっちゃう子もいるだろうけれど、みんなが食べ終わるまでは、体育館のなかに留めてやって。ゆっくり食べてる子が可哀想だから」という助言をもらう。
うん、おっしゃるとおり。
各自に配られ、1年生は1年生で集まって食べている。
僕は、まだ隣でやっていた高学年のレクリエーションの手伝いをして、その輪に加わったのはおよそ10分後。
体が小さい癖に食べるのが早い次男の姿はすでにそこになく、けど、1番体が大きい子がまだ半分以上残していて、そのアンバランスさに笑いながら、僕もようやく弁当を受け取ってそこで昼食に。
さっきの監督からのアドバイスもあるし、1年生には「ゆっくり食べればいいよー」「この後に練習もあるから、無理そうだったら全部たべなくてもいいからねー」と声をかける。
出されたものは全部食べるべきだ、という教育論も判るけれど、この後、運動もするんだし、1年生から6年生まで全部同じ量っていうのもおかしな話だし、ここは義務教育の現場でもないし、僕はそういう声掛けもしました。
食べながら3年生の輪に人だかりできてるなー、一人だけまだ食べてるやつがいるなー、とは気づいていて。
その子、めちゃくちゃサッカーは上手いんだけど、一番小さくて、かつなかなか大きくならない子で。
小食なのかな、だから、体小さいんだ、なんて感想を思って。
うちの子たちって、他のクラブチームの子たちと比べると小さいよね、食育も頑張らねば、とコーチ陣で話してはいたけれど、それはそれ。
一朝一夕で大きくなれるわけないし、学年で一括りにしたって個人差あるんだから、仕方ないよね。
と思っていたのだが‥‥‥
食べ終わってよーく見て見ると、周りの子が、その子が食べるのが遅いのをからかっていて、その子はなんと泣いている。
はい、プツンときました。
2年生には過去にキレたことが一度だけありましたが、3年生には初です。
離れていたとはいえ他の少年団もいた中、保護者も数名いた中ではあったけれども、そういう現場を見つけた以上、本気で怒らないと子供たちには伝わらないと思ったし、率直に言って、冷静さを保っていられないぐらいに僕も怒り心頭だったので。
誰がどれくらい言っていたのか今となっては判らないので、3年生を呼びつけ叱りつけました。
「食べるスピードも食べる量も人それぞれだろう!」
「どうしてそういうところを認めてあげられないんだ!」
「おまえら、仲間だろう!」
「できないことを馬鹿にするんじゃなくて、出来るように応援してあげろよ!」
えーと、絶対にあいつはそんなことしていないと(そもそも離れた場所で食べてたし)確信していましたが、立場上、長男の顔を一番長く見て叱りつけることに。
僕が怒られていると思っていたらしい。可哀想な長男。
いろんな意見があるのは重々承知しています。
そもそも低学年なんだから、そんな善悪が判るわけがない。
体作りもサッカーの一環。
出されたものをすべて食べるよう指導するのも教育上、必要なこと。
けど、やっぱさー、少年団なんだし、サッカーよりも先に来るものは絶対にあるでしょう。
「いじめ」とまでは言わないけれど、人としてどうだ、っていうことはサッカーよりも絶対に重視して教えていくべきだし。
サッカーの内容では怒鳴りません。
でも、人として間違ったことしていたり、人に迷惑をかけるような真似をしている時は叱ります。真剣に。
2年生の女の子からは、
「コーチも怖い時、あるんだねー」と言われ。
それだけ、僕が本気だったということを感じてくれたのでしょう。
怒ったあと、まだ怒りが収まらず座り込んでた僕を下級生が取り囲んでくれて。
注意してた子もいるんだよー
けど、全然聞いてくれなくて
あんなに風に泣かせるのはよくないよねー
そっか、そっか。
注意してくれてた子もいたんだね。ありがとなー。
みんな、人それぞれ、違うってことを認めてあげよーなー。
字が上手い子もいれば、歌が上手い子もいて、絵が上手な子もいて。
良いところが人それぞれあるのに、そこを見ずに、お前、食べるの遅いな、なんて、悪いとこだけ言うのはおかしいよねー。
みんな、うん、うん、と頷いてくれて。
調子に乗って、
ドリブルが上手い子もいて
パス上手い子もいて
守るのが得意な子もいて
それでいいんだよね
みんなで助け合えばいいんだよね
とサッカーで喩えてみたら、そっちは響かなかったみたい(苦笑)
これからも色々あると思います。
ずぶの素人だからこそ、というのもあるかもしれないけれど、サッカーはあくまで娯楽、楽しむものであって、少年団という体を成している以上、子供たちの精神的成長も指導していくべきなので、これからも頑張ります。