運動音痴のサッカー好きが大人になったら

かろうじて小学校はサッカー部。その後は文化部だった運動音痴が、それでもオタク的なサッカー好きに成長して、フットサル、息子の所属するスポーツ少年団でパパさんコーチをこなす奮闘記

過去試合を振り返ろう2  16-17シーズン バルセロナvsPSG

1stレグの4-0から、カンプノウで6-1と大逆転した伝説の試合。

[伝説の試合#6] カンプノウの奇跡 PSG vs バルセロナ 2016-2017 欧州CL決勝トーナメント1回戦


生では見てなかったな。
仕事をそそくさと終え、家で息子たちと観戦。
最後のセルジ・ロベルトのゴールで、父ちゃん、大絶叫。
息子どもは耳をふさいで、「うるせえ」と(笑)


まぁ、伝説の試合ではあるし、最後の最後で僕自身も感情の発散をしたわけだけど、試合内容自体は評価していなくて、それこそ当時の僕も若干冷めた目で見ていたのを覚えています。
改めて今回見てみて、なんとなく覚えていたよりかは、それなりにチャンスの数はあったんだな、とは思ったが、決定的なチャンスという意味合いではほぼ皆無で(むしろ、特にアウェーゴールを取られた後のPSGのほうが)、6点奪ったとはいえ、シュート数に関していえば20も満たないとくれば、圧倒的に押し込んだ試合でなかったことは想像に難くないところでしょう。


実際、6点奪ったわけだけど、

1点目:スアレスの嗅覚が素晴らしかったとはいえ、都合よくゴール前でハイボールがはねてくれて、挙句絶妙な回転がかかってくれたラッキーが多分に影響している。

2点目:裏は取れたし、イチかバチかとはいえ、ヒールキックでゴール前に流し込むイニエスタの技術は素晴らしいけれど、ラッキーな形のオウンゴール

3点目:これまたイニエスタのトラップとアウトサイドでのチップキックは見事だし、そこに走りこんだネイマールの判断も素晴らしいものではあるけれど、ムニエが滑ったというのは、これまたラッキー。

5点目:あれは絶対にファウルじゃない(笑)


もうなんだか得体のしれない不思議な力が働いていたし、5点目のスアレスに対するファウルについては、またやりやがったなUEFA、というよく見る形の忖度された力が、しかしけれども近年あまり見ないレベルの強さでPSGに襲い掛かったのは間違いないところでしょう。
あんなんでいいのか、と思いつつ、えーい、こうなったらもう1点とったれや、と当時の自分は興奮しておりましたが。


その中で、勝負を分けたのはネイマールの執念でしょう。
敗色濃厚というか、カバーニアウェーゴールでオワタなところから、無為に時間が過ぎてしまった90分手前。
距離的には近かったとはいえ、角度的には難しい位置から、美しい弾道で決め切ったFKは、彼の中でもベストゴールに近いものでは。

余談だが、どう見てもそういうタイプのプレイヤーに憧れるスタイルではないくせに、うちの長男、ネイマール好きなのだが、それはこのゴールがきっかけだったらしい。


5点目のPKについては、メッシが蹴らずネイマールが蹴るという。
こういったら失礼だが、ああ、メッシ、諦めているな、と思った。ほぼ負けの試合状況で、仮にここ決めても逆転できる可能性は、非常に低い。むしろ外した時のリスクが。自己保身に走ったかな、と、それこそ当時見ていた時に思ったぐらい。
仮に、勢いの持っているネイマールに任したほうがいい(メッシ自身も試合中に1本PK蹴っているし)と大局観的な判断があったのだとしても、それはつまり主役の座をネイマールに明け渡すということを飲んだわけでしょ。それはそれで、一種の諦観が彼にあったはず。


結果はネイマールが決め切って、ラストプレイ、彼からのアシストで大逆転となるわけだが、うん、絶体神から次代のスターに禅譲が行われた瞬間だったのかな、と。
それだけのインパクトをネイマールは残したし、カンプノウバルセロニスタも認めたところがあったんじゃないかな。

それが、まさか、翌シーズンに移籍するとは。


この移籍には思い出があって、ネイマールが好きになってしまった長男に対して、シーズンインの前にフライングしてネイマールバルサユニを買ってあげたところ、1週間後に移籍が発表されるという(爆)。

まぁ、今でも喜んで着てますけどね。

でも、判る人が見ると、あれ、このユニフォームの時ってネイマール在籍してたっけ、とばれる(笑)


なので、試合内容というよりは、後日談も含めて印象に残っている試合です。