飛び越えてほしいなぁと思いつつ、いざ簡単に飛び越えられると、それはそれで何か嫌だ
キャプテンやら学級委員やらにはとんと縁がなかった僕。
サッカーに関しては、小学校部活、その後キャプテンになる奴と2人して5年生時から6年に混ざって試合出てたりしたので、決して実力がなかったわけではない。
勉強に関しては出来た。ガリ勉タイプではないが、こういう言い方するとあれだが、なんというか生まれ持ったセンスで成績は良かった。
そういったものに選ばれなかった原因は、ひとえに僕の生活。
みんなを引っ張るタイプでもないし、品行方正でもないし、責任感も強い方ではない。
何よりそんなものウザったい。進んでやりたいなんて手を挙げるものではないと思っていた。
けど、大人になってフットサル運営を長年携わって思うこと。
生まれ持ってリーダーシップを持ってるやつはいる。根っからのキャプテン気質のやつはいる。
そいつらには敵わないかもしれんが、こんな僕でもリーダーの役割は十分こなせた。立場と機会が与えられれば、人は成長する。
なので、息子たちにも是非そういう機会を小さい頃から与えてあげたいなぁ、と。
小学校時分の僕にそういった機会があったなら、もっと自信をもって生きていけただろうから。
あー、息子たちっていうと語弊あるかな。
次男は、いいや(笑)
前にも書いたけど、あいつは僕とは違いすぎるので。
やれば出来る。だから、是非やる機会を、というよりは、すぐ調子乗るからむしろギャフンと言わせたいというか。
そういう機会与えたら、長男は頑張るんだろうけど、次男坊はチャランポランのまま、周りに迷惑かけそうだし。
その長男。
2年生の頃から学級委員に立候補し続けております。
明るくてクラスの人気者というタイプでは絶対にない長男ではあるが、品行方正で先生からは褒められている。○○君が学級委員になってくれたら嬉しいな、という言葉が響いたのか、それ以来、学級委員に挑戦し続けている。
が、一等賞にはなれない。
決戦投票までは進むんだけど、そこの壁がどうしても破られない。
男子からの信頼度はそれなりにあるんだろうけど、女子からの人気はないんじゃないかな。シャイだから、絶対に女の子とは喋ってないはず。
議員、とかいうなんかよく判らんのには選ばれたらしいんだけど、勲章としてはそれだけ。
5年前期の副生徒会長に立候補するも、そんな学級委員にもなれん奴が選ばれるわけねえだろ。
同じ学年でも知名度低いのに、他学年も入ってきたら戦えるわけがない。
ちなみに、後にスポ少の同じ学校の子らにちゃんと投票してくれたか聞いてみたところ、上と下の学年はちゃんと入れてくれたのに、同学年3人中2人が入れてくれていなかったという衝撃の結末に。
で、そんな長男、どんなシチュエーションか覚えてないけど、一緒にお風呂入ることに。
シャワーでお互い綺麗にしながら、長男、驚きの発言、次男、学級委員になったよー。
えー、ウッソー。
あんなやつが。
というか、お前、学級委員になりたがってたクセしやがって、先越されとるやねーか。
と詰問すると、長男、大泣き。
僕だって、学級委員には選ばれたけど、議員には選ばれなくて。
……いや、ちょっと待て。
お前、学級委員、選ばれたの?
うん。昨日、決まった。
俺、それ、聞いてねえんだけど。やったじゃん!!
と言われて、嬉しそうな長男。
いや、まぁ、だとしても先越されてる感はあるけれど。
苦節3年。ようやくの学級委員です。
最初から上手くできる器量はないだろうが、そんなもの、徐々にできるようになってくれれば良し。
曲がりなりにも学級委員を経験したという事実は6年時のサッカー部、キャプテン就任に向けての一歩になるのではなかろうか、と。実力的には文句ないのだから。
一方、次男坊。
学級委員などには全く興味を示していなかったのだが、新クラスになった際、あまりにもクラスメイトの面子があれだったみたいで、学級委員やれそうな奴がいない、俺がやるしかない、などと宣いだして立候補したところ、あっさり選ばれるという。
その面子とやらがどんなもんか判らんけど、思い立って行動して、あっさりそれを乗り越えるのがまた次男っぽい。
望んで望んで手に入らずもがいている長男に対し、その横で特に苦労もなく手に入れる次男。兄弟なんてそんなものなのかもしれんが、うーん、やるせない。
いずれにせよ、僕はとんと掠らなかった学級委員になって、彼らの将来に役立つだろうから喜ぶべきことなんだろうけど、うーん、完全に上いかれてるよなぁ。
いや、いや、息子どもが優秀なんじゃなくて、父親がちゃんと環境を与えているからだと胸を張って言いたい。
いや、嫁の血が優秀なだけか。