運動音痴のサッカー好きが大人になったら

かろうじて小学校はサッカー部。その後は文化部だった運動音痴が、それでもオタク的なサッカー好きに成長して、フットサル、息子の所属するスポーツ少年団でパパさんコーチをこなす奮闘記

審判は絶対的に目立たないほうがいい

試合を見ていて、例えばスライディングを多発する子だったり、アフターチャージが目立つ子だったり。

審判してそういうプレイを咎める教育的指導でその子をいい方向に持っていってやりたいなぁという気持ちになることはある。

けれど、審判は黒子に徹するべきで、終わったあとに、審判の印象が何も無いのが絶対的にいい審判だと思う。

 

とある試合でのこと。

かなりご年配の方に審判務めてもらう。

 

最初のうちから手を使うなと叫んでらしたけど、まぁまぁ、その程度の注意喚起はね、と思っていた矢先に起きた事件。

我がチームの子が相手を引きずりながらドリブル疾走。相手の子もボディコンタクトしてきたけど、半歩前に出た優位性を保ちつつ止まらない。お互い体をぶつけるのを嫌がらず、その中でもクリーンでナイスファイトと思わず呟いてしまいそうな戦いだったのだが、鳴り響くホイッスル。

 

手は使うなと言っただろ、と主審。

 

いや、引っ張ったりしてないし、そこまででは。

というか、こっち前に出てるんだから、わざわざ止めなくてもアドバンテージでは。

 

そして、まさかの衝撃。

オフェンス側のファウルを宣告。

 

いや、いや、いや、いや。

うまく腕使いながら、体入れてただけですよ。

ハンドオフすらしてないよ。

 

昭和のサッカーかよ……。

試合後に、その主審、今の子は小手先のテクニック覚えて楽しようとするから勿体ない、などと話していたけれど、いや、いや、違うっしょ。それも含めてサッカーじゃん。腕もうまく使ってね、と普段から教えるべきことだと思うんですが……。

 

他にもこういうシーン。

お互い激しくボディコンタクト。

うちのチームの子がなんとか競り合って抜くも、相手の子が勢いのまま、体を倒してしまう。

激昂する審判。その子を立たせて注意。

いや、いや、勢い余っただけで、わざと倒したわけじゃないし。何回もやってるならまだしも、1度目でその指導をしますか。

ファイトするな、って言ってるのか??

 

また、試合中も頻繁に子どもたちに声かけ。

さぁ、もっと声出してやろう。

これ、自チームが戦ってるトレマじゃないですよ。公式戦の話。

なぜ、そんなに目立とうとする。子供を良き方に持っていきたいのは判るけど、試合に集中させてあげるほうがよっぽど大事では。

 

スローインの位置が違うのは、よくあるシーン。

僕の場合、並行に立って場所を示すけどね。とある審判の方がされてて、あれ、判りやすいなと思いパクってる。

この人の場合は、角度のあるところから修整。

もっと前、もっと、もっととせっついたかと思いきや、なんでそんなに前に出てきた!と次の瞬間、手の平返し。もっと前に出ろ、と言われたから前に出たら、出過ぎだと怒られる。

そんな無茶な。

 

悪気があってのことじゃないんだろうけれど、スローインで投げるところが見つからず、ついつい前に歩いていってしまう子もいる。ピピッと鳴らして優しく修整してあげればいいところを、そこから一歩も動くんじゃねえと恫喝。

そんな犯罪者に対してるんじゃないんですから。

 

ピッチの誰よりも目立ってました、この人。

主役はあくまで子供なんだから、審判なんて誰がやってたのか記憶にありません、ぐらいがベストだと思うんですけどね。

 

 

そんな審判でも否定せずに、審判は絶対だから、それに合わせたプレイをしていこうと声かけしてたヘッドコーチは凄いなと思った。

僕だったら、あれはないよな、と子どもたちに喋ってしまってた。

見習おうと心に誓いました。

 

でも、それでもあれはないなと思うので、ここに書いた。