運動音痴のサッカー好きが大人になったら

かろうじて小学校はサッカー部。その後は文化部だった運動音痴が、それでもオタク的なサッカー好きに成長して、フットサル、息子の所属するスポーツ少年団でパパさんコーチをこなす奮闘記

EURO2000 イングランドvsポルトガル

世界サッカー冬眠中ということで、昔の試合が放映されてます。
そのうちの1つ。


当時、僕は海外サッカーを見始めてた頃で、最初のメジャー大会。
WOWOWには加入していなかったので、大学のネット環境で結果を漁って、一喜一憂していたのを覚えています。


その大会の中でも、素晴らしい試合の1つ。


2点イングランドが先制しつつ、ポルトガルが逆転するという熱い試合だったのはもちろんのこと、ベッカムフィーゴという、世界No.1の右サイドアタッカーは誰だ、を決定する直接対決でもあったのです。


とはいえ、改めて試合を見て見ると、フィーゴがとにかく中に入り込んで、ルイ・コスタとのパス交換でゲームコントロールするというシーンが多いこと。
これは、ポルトガルというポゼッションを前面に押し出した、当時としては珍しいスタイルを体現するために必要なことだったとはいえ、この後マドリーに移籍して、ウィンガーという枠に収まらない活躍を見せる下地を、もうすでに兼ね備えていたということでしょう。


決して強くはないヌーノ・ゴメスが、寄ってくることによるポストプレイで中盤を助けるというコンセプトも称賛に値するところ。僕はこんな体格だし、足も速くないので、自分を生かせそうな感じで好感が持てます。
ヌーノ・ゴメス、半分ぐらい潰されてたけど(笑)
そして、寄ることに夢中になってしまい、せっかくサイド突破しても最前線に誰もいないというシーンが多いのも、これまた好感が持てます(爆笑)


それに、なによりルイ・コスタ
背筋がぴっとしていて、かっこいいなぁ。
前に当てるパスが秀逸すぎるし、ここぞというタイミングでの持ち出し、いわゆる運ぶドリブルが、めちゃくちゃ効いている。
一緒に見ていた長男に、「これだよ! お前にやってほしいのは、これなんだよ!」と力説してしまいました。
ボールの持ち方からして、決して早いドリブルができるわけではないんだけど、周りが見えているからこそのコース取りや、いつでも蹴れる・パスを出せる体勢にあからこそ、運ぶドリブルができるんだよなぁー。


ファンタジスタ」という言葉が流行って、メディアでは誰彼にもつけるなんて時期ありましたが、個人的にはその称号つけていいのは、ルイ・コスタロベルト・バッジョ中村俊輔だけだと思っています。



そんなポルトガルのポゼッションが素敵すぎた試合でしたが、はっきり言って今のサッカーと比べると、守備がお粗末すぎるってのは差し引いて考えなきゃいけないんだろうなぁ。
プレスの弱さがまず第一で、リトリート時のブロックもお粗末。
具体的には真ん中割られるクサビのボールを入れられすぎでしょ、イングランド
現代だったら、絶対に真ん中は閉めるからね。


「昔は今と違って」なんて謳い文句は常套手段ではあるし、20年前と言われれば確かに遠い過去なんだろうけれど、当時を知る僕としたら、いつの間にこんなに変わっちまったのかなぁ、としみじみする思いです。