運動音痴のサッカー好きが大人になったら

かろうじて小学校はサッカー部。その後は文化部だった運動音痴が、それでもオタク的なサッカー好きに成長して、フットサル、息子の所属するスポーツ少年団でパパさんコーチをこなす奮闘記

EURO2020 閉幕

はい。

というわけで、イタリア戴冠。

 

クリロナ率いるポルトガルが優勝するよりはマシだけど、僕にとっては下から2番目の結末です。

すまぬ、イタリア好きじゃない。

どこまで行ってもスペイン代表目線からすると目の上のタンコブ。

 

といいつつ、決勝両国の面子の中では一番好きなのはフェデリコ・キエーザだったりする。

 

ポゼッション寄りになったとはいえ、あくまでカテナチオの精神を宿し、自分たちのやり方に当てはまらない試合展開だったとしても、そこで我慢できるのがイタリアの強さでしょうか。

また、スピナッツォーラの怪我は残念だったけど、ドンナルンマ、センターバックの2人、ジョルジーニョ、バレッラ、大会最中に復帰したヴェラッティ、インシーニェ、インモービレ、最終盤にその力を認められスタメンに抜擢されたフェデリコ・キエーザと、力のある選手が最後まで調子を落とさなかったのが勝因か。グループステージでキーパー除く、全選手を出し、誰が出ても力が落ちないなんて評されていたけど、基本、下位互換でしかなく、そのスタメンが最後まで維持できたのは、例えばベルギーにはない僥倖だった。

 

で、イングランド

イタリアと違って、特にウィンガーに多様な人材を揃えていたけれど、結局、頼りになるのはスターリング。序盤起用されていたフィル・フォーデンも尻すぼみで、期待されたラッシュフォードもサンチョも出番少なく、グリーリッシュを交代させるというお決まりのパターン。

流動性は非常に少なかったかな。戦い方含めて。

ウォーカー起用しつつ、トリッピアも出すという決勝戦の采配は良かっただけに、フォーメーション変更も視野に入れた戦術をもっと前面に押し出しても良かったのかも。

 

とはいえ、それもこれも結果論。

PK決着の結末だと、尚の事。

両チームにどれだけの差があったのか。もっと言ってしまうと、準決勝で同じくPKで負けたスペインにしてもそう。さすがにデンマークは一段、力が落ちる感あったが。

 

コロナ対応の5人交代制がこのPK戦の流れを生んだかな。

疲れた選手がいれば、早めに交代させる。内容が悪ければ、早めに修整かけれる。打った手が悪手ならば、やり直せる。

準決勝のイングランドデンマーク。普通はあんな感じで一方のチームが息切れして、最後は力尽きるのが普通。でも、人材豊富なサッカー大国同士だと、交代枠増えたおかげで決着つかずになってしまう。

来年のワールドカップはどうなるかね。5人交代制、26人枠だと様々なタイプの選手をチームに入れれるし、監督も冒険しやすく、割と流動性のあるスタメンが見れて、その点では楽しいんだけれど、その結果、決着つかずが多くなるのはなんとも。

個人的には3人交代制に戻ってほしいかな。

 

大会通じて感じたのは、初戦のトルコは論外だったけれど、いつもメジャートーナメントを見ていて感じる、代表チームってクラブチームよりも戦術面で劣っているよな、というのを、今回は思わなかったということ。

どうしたって代表のほうが練習期間短く、クラブチームより劣ってしまうのは当たり前のことなんだけど、ボール繋ぐところはきちんと繋いでいたし、逆にボールを保持されれば、しっかりとリトリートの陣形取れていたし。

このあたりのことは現代サッカーとしてはもう当たり前レベルなので、もう個人戦術として各人に備わっているということなのでしょう。

ただ、昨シーズンのバイエルンやクロップに代表される前線からのハイプレスという、これまた現代サッカーの代名詞とも呼ばれる戦術はついぞ見られず。即時奪回狙ってたのはイタリアとスペインぐらい? あれは、ポゼッション高めて相手を押し込んだが故の戦術で、ゲーゲンプレスとは違う。

前線からのはめ方を共有するのが難しいのか、それを信条とする監督が不在だったのか、ただ単純に夏の大会でそれをやり切るのは体力的に無理があるのか。

ゲーゲンプレス的なチームが出てくるのか、っていうのも次回ワールドカップの楽しみなところですね。