運動音痴のサッカー好きが大人になったら

かろうじて小学校はサッカー部。その後は文化部だった運動音痴が、それでもオタク的なサッカー好きに成長して、フットサル、息子の所属するスポーツ少年団でパパさんコーチをこなす奮闘記

コパ・アメリカ閉幕 ブラジルの圧倒的強さはいいとして、VAR発動しすぎじゃね

というわけで、ブラジルの優勝で幕を終えました。


グループリーグのところでも書きましたが、
barbarca.hatenablog.com
3年後のことなぞ一切知らぬと言わんばかりのガチメンバーを揃え、かつW杯前からチッチが率いるチームは、代表レベルにしては真っ青のチーム戦術を兼ね揃え、蓋を開ければ13ゴール1失点という圧倒的強さで優勝をかっさらいました。


うん、まぁ、どうしようもないね。


3年後のことなぞ一切知らぬ、と書いたけれど、スタメンレベルでいうと、チアゴ・シウバダニエウ・アウベスぐらいなんだよなぁ、年齢的に3年後はおらんだろ、っていうのは。むしろ後者は、もしかしたらこのまま3年間、トップレベルでいけるんでは、と思わせるような充実ぶり。
控えを見ても、フェルナンジーニョ、フィリペ・ルイス、ウィリアンっていったところ。


本来は3年後を見据えて若手起用を、というのが正論なのだけれど、決して最大瞬間風速に頼ったわけでもなく、サッカー大国のタレント力は健在です。
スタメンについては、もう世界最強レベルなので、あとはバックアッパーもどれだけ上積みしていけるか。


今大会の収穫としては、まずアルトゥールでしょう。
カゼミーロの相方として、まさに相互補完な関係で。
バルサで見せる散らしにプラスして、前に出てのアクセントという持ち味を遺憾なく発揮。アタッカー的なプレイヤーが多いブラジル前線に彩りを与えてくれる存在になりました。


MVPを選ぶなら、ガブリエル・ジェズス推したいなぁ。
ロベルト・フィルミーノにセンターFWのポジションは譲った形になったけれど、サイドでも突破力を見せつけてくれて。
むしろサイドのほうが前を向けるから、仕掛けられる率も高いし。
それだけだと他のサイドアタッカーと一緒だけれど、そこはやはりストライカー。フィルミーノが広範囲に動いて、利他的にも振る舞えるから、空いた中央にすっと入ってきてストライカーの役割を担えるというのが、彼のいいところ。
アルトゥール+前線のように、フィルミーノ+ガブリエル・ジェズスというのも、ブラジルの強みになったと思わせた大会でした。
ガブリエル・ジェズスがMVPだなぁ、どんなこと書こうかなぁ、と思い描いていたら、最後にレッド食らって笑ってしまったけれど。


そのブラジルの決勝の相手は、ペルー。
彼らには悪いけれど、チリとかウルグアイだったら、もっと面白かったんだろうな、と。
トーナメント1回戦で3つ、スコアレスドローのPK決着という。PKまでいきゃあ、そりゃ、運みたいなもんだし。


いや、PKまでいくことを責めてるわけではなく、ゴール入ったと思ったら、VARが発動して、結局ノーゴールというくだりが多くて。
もちろんオフサイドとかハンドとか、どうしても流れの中で審判が見切れない部分を補填するという趣旨は分かるけれど、特に今大会はあら捜ししてる感が半端ないというか。


たまたま、という付きの無さはあるかもしれないけれど、これまでは劇的なエモーショナルを湧き起こすほうに判定が覆っていたものが、今大会はがっかり感に向かうほうばかりだったというのもある。
いや、違うな。それはただの結果論。
やっぱり細に穿って見すぎなんだよ。


最後にアルゼンチン。
メッシ、またもタイトル取れず。


まぁ、ありゃあ、無理だ。
中盤から後ろが貧弱すぎる。


いくらメッシが凄くても、というか凄すぎる代償の代わりに、ほかの10人で試合を作っていかなきゃいけなくて、それをこなすタレント力は今のアルゼンチンにはない。
メッシが出始めのころのアルゼンチンって、キラ星のごとくタレントいたのにね。
僕は正直マラドーナは判らないけれど、当時の他のメンバーってどんなんだったんだろう。


個の能力で言えば決してメッシは引けを取っていないと思うのだけれど、結局のところ、チームスポーツ。
どん底と言ってもいいほどタレントが枯渇した時代に生まれてしまった運の悪さか、それとも、凄すぎる存在が故に周りの成長を妨げてしまったのか。